コーチングは『コミュニケーション』に役立ち互いにプラスになる方法だと考えているとき、ふと疑問が浮かびました。
そもそもコミュニケーションってなに?
コーチングの定義が一般的な共通認識を持たれていないために、『怪しい』『必要なの?』『効果は?』という疑いの目で見られることが多いと思います。しかし、コミュニケーションの定義は一般的に共通認識が持たれているのでしょうか?
- 営業に活かすコミュニケーション能力
- 商談をまとめるコミュニケーション能力
- チームをまとめるコミュニケーション能力
- 新しい環境に順応するコミュニケーション能力
- 人脈を広げるコミュニケーション能力
など
コミュニケーションの定義は、人によって様々で曖昧な共通認識のまま普及しています。
今回はコミュニケーションの定義を紐解き、なぜコーチングはコミュニケーションに役立つのかをみていきます。
・コミュニケーションスキルを高めたい方
・コーチングに興味がある方
【わかること】
コーチングがコミュニケーションに役立つ理由がわかります。
コーチングはコミュニケーションに役立つ!?
- コミュニケーションの定義とは?
- コーチングを会話に取り入れた例
- コミュニケーションの在り方
コミュニケーションの定義とは?
コミュニケーションとは
参照:三省堂 Web Dictionary
通信.伝達. ▼マス~ (2) 言語などによる意思の伝達. ▼~をはかる
辞書には『伝達』という言葉で説明されています。
では、伝達の定義は何なのでしょうか。
伝達とは
参照:三省堂 Web Dictionary
〈スル〉 命令や意思を伝えること
『伝える』という言葉で綴られています。これらの説明から紐解くとコミュニケーションとは相手に何かを『伝える』全ての行動といえます。
ここで『?』がよぎります。コーチングはコミュニケーションに役立つ、という前段で述べた言葉です。
過去の記事でコーチングの概要を以下のように定義しました。
コーチングはその人の中にある答えを無理矢理考えさせて引き出すのではなく、双方向の会話をすることで、自分で考え気付くようにサポートするのです。
参照:なぜコーチングは注目されているのか?ー勉強してわかったことー
コーチングは、100%その人を信じ意識が変わる関わり方をする。コーチにはそんな『深い優しさ』が求められます。『達成させる』のはなく『達成できるまでサポート』するのです。
『意思』を伝えるのがコミュニケーションなのに、コーチングは伝達ではなく『自分で考え気付くように促す会話をする』ことです。それぞれ別のことを指していますね。
自分の『意思』を伝えるのではなく、相手の『意思』にフォーカスして思考を深める。
これでは意思を伝えたいのに、その目的を達成できない。という意見がでてくると思います。
しかし、別の視点から捉えるとどうでしょう。
お互いが相手の『意思』に集中して、自分の『意思』を主張する。そうすると、互いが自然と尊重し合う関係性になるのではないでしょうか。
コーチングを会話に取り入れた例
ここで1つの例を挙げてみます。
Aさんは業務効率化のツールの導入を考えています。
対して上司のBさんは導入に反対しています。Bさんの主張は、効率化を考えるならまずはA
さんの業務に対する時間の使い方を見直すべきだと。
調べてみると、たしかにAさんは無駄な時間つまりアイドルタイムが他者より少し多くありました。これを解決すれば業務効率化ツールの導入なんて必要じゃ無いというのがBさんの主張です。
しかしAさんはそのアイドルタイムを無くしても業務効率化ツールを導入しないと今の仕事量が少なくならない、と主張します。
Bさんは、その他に『その仕事になぜ時間が掛かっているのか』『導入したらどれだけ売上が変わるのか』『導入しなかった場合にどんなリスクがあるのか』など、理詰めでAさんを追い込みます。
Aさんの主張は正しいですが、Bさんは自分の意見に耳を傾けてくれない、実際に現場は困っている実態があるのになぜこれ以上の理由が必要なんだという思いになります。
そして互いの関係は悪くなり・・・
この時、双方がコーチングの理解や知識があると、どうでしょうか。
Aさんは、Bさんの『主張』のコンテキストを考え自分の『主張』が足りていない要素を考えます。
Bさんは、Aさんの『主張』のコンテキストを考え、Bさんの『主張』に足りていない要素をBさんに気付いてもらうように促します。
コーチングは、100%その人を信じ意識が変わる関わり方をする。
このようにコーチングの理解と知識があれば、互いを尊重しながら会話ができる手助けになります。
コミュニケーションは自分の『意思』を伝える方法ですが、ビジネスパーソンで必須といわれている『コミュニケーション能力』は『意思』を伝える能力を指しているのでしょうか?
それだけではないですよね。
ビジネスパーソンにおける『コミュニケーション能力』とは、自分の『意思』と相手の『意思』をマッチさせて建設的により良い方向へ導く能力だと思います。
それは、すなわち『コーチング』の理解と知識が必要なんだと思います。
コミュニケーションの在り方
現代において、コミュニケーションの在り方は様々になってきています。メールやSNSと会話だけでなく活字でもやりとりも主流になっています。時代の変化に伴い、コミュニケーションの定義も変化していくのだと思います。
その影響もあり、コミュニケーションの定義は、人によって異なり『伝える』という漠然としたキーワードだけで共通認識をもたれ、言語化できていないために様々な問題が起きているのかも知れません。
ここまでコミュニケーションの定義を考えてきましたが、結論は、より良いコミュニケーションの在り方を考え続けなければならないのだと思います。
定義を示すつもりが、拍子抜けな回答になり申し訳ございません。
ただ、コーチングが普及されればコミュニケーションの在り方に良い変化をもたらし、より良い社会になるんじゃないかと思うので、この記事を読んだ方はコミュニケーションの在り方を考えてみるキッカケになればと思います。