サイト制作に向けて、競合とプレゼンで争う機会は多くあります。その場合、プレゼンへ向けてのオリエンが開催されますが、ここでどれだけ要望や希望をクライアントから引き出せるかが大きなポイントになります。クライアントの要望を的確に掴んでおかないと明後日の方向で提案してしまい、そもそもの検討候補にすらならなくなるので、ここでのヒアリング力が重要になってきます。
確認するスキルは経験則に拠るところがありますが、抑えておきたい4つのポイントをご紹介します。どれも大事な時もありますが、クライアントはどれかをメインに捉えている時が多くありますので、そのメインを掴むように心がけます。
コミュニケーション設計
1つ目はコミュニケーション設計です。これは何かというと、サイトをどのように活用するのか、さらにデジタル施策として他にどんなアプローチがあるのか、プロモーションができるのかといった全体の戦略や施策の設計を指します。
クライアントは、『サイトで宣伝したい』『サイトを持ちたい』『サイトで商品を売りたい』という要望はもっているけれど、実際にどのようにサイトを活用したらいいのかの考えを持っていないことがあります。クライアントにマーケティング部やデジタル戦略部の部署があればある程度のプランはあるかも知れませんが、そのプランが無く、サイトイメージというよりもデジタル施策のプランを求めていることがあります。
サイトを通じてどんな展開を考えているのか、サイト公開後はどのような活用を考えているのかを確認して、コミュニケーション設計の提案をメインで求めているのか確認しましょう。
デザインあるいはシステム関連
具体的にどんなサイトになるのかを求めていたり、個人情報取得などどのようなシステムを作成できるのかといった、デザイン面や機能面を求めている場合があります。どのようなデザイン力があるのか、どのような開発ができるのか、具体的な施策が決まっている場合は、これらを提案で求められたりします。
しかし、コミュニケーション設計の考えも特になくただサイトイメージのみで判断しようとしているクライアントも中にはいたりします。その場合は、クライアントの要望を満たすためにデザイン力もみてもらいつつ、コミュニケーション設計も提案することで競合との差別化が図れたりするので、クライアントが考えている施策をしっかりと確認しましょう。
スピード
最近ではアジャイル開発が流行っていたりしますが、スピードを第一に捉えているクライアントもいます。これは何かというと、しっかり作り込んで3ヶ月後に公開、というよりもティザーサイトだけでも先に公開して徐々に拡張していく方法を考えていたり、まずは簡易的にでもサイトをリニューアルもしくは公開して、PDCAを回しながらコンテンツを拡張したり改善したりしたい。という要望です。
単純にCMSで主要ページ10ページ以上あるサイトを1ヶ月で公開したいという、現実不可能な要望のスピード感を求められている場合もあるので、その時は不可能ですし疲弊して誰もハッピーにならないので実現可能なスケジュールを提案しましょう。
前者のようにまずは簡易的にでも公開したいという要望があるのにも関わらず、フルフルなサイト作成を提案すると要望からズレてしまうので、どのようなスピード感を求めているのかを確認しましょう。
ご予算
ここが1番肝心だったりしますが、どれだけの予算が掛かるのかクライアントは分かってなかったりします。そのため、プレゼンでアイミツして、どれだけ提案内容が良くても費用が安いところに決まったりします。これは、仕方がないことなのですが、、できる限りクライアントの予算内でできることを提案して、予算でも検討内に入るように心がけましょう。
今回のご予算は、どれくらいなのか、その根拠は何なのか、超えた場合は選考外なのか、など予算については把握できる範囲で確認しましょう。
『コミュニケーション設計』『デザインあるいはシステム関連』『スピード』『ご予算』この4つは最低限確認するように心がけ、あとは経験あるのみです!