マーケティングミックス（4P）とは｜マーケティングを学ぶ

マーケティングミックスは、下記の頭文字をとって4Pと呼ばれることもあります。

• 製品やサービスを意味する、Product（プロダクト）
• 価格を意味する、Price（プライス）
• 流通チャネルを意味する、Place（プレイス）
• 顧客とのコミュニケーションを意味する、Promotion（プロモーション）

マーケティングミックスでは、それぞれの活動を個別に考えるのではなく総合的に戦略を立てることが重要です。

総合的な戦略を立てるためには、顧客のセグメンテーション・ターゲティングを行い、
さらにポジショニングによって顧客に抱いてもらいたい自社商品のイメージを明確にしておくことです。

その上でマーケティングミックスの考え方を使うことで顧客に商品を買ってもらうためには何をすべきなのか、やるべきことの抜け漏れを防ぐことができます。

Product（プロダクト）

Productは製品戦略はマーケティングミックスの中でも最も重要です。

製品戦略を立てるときには、まず自分たちが顧客に提供する価値について考えていきます。

顧客に提供する価値、それは大きく3つに分けることができます。

まずはコアの価値、すなわち製品そのものを指します。

2つ目は中間の価値、製品のパッケージやデザインなどを指します。

3つ目は製品に付随する価値、アフターサービスやデリバリーなどです。

この製品戦略においては、顧客に提供する価値以外にも自社の他製品と競合しないか、自社のブランドイメージと整合性があるか等についても留意する必要があります。

これらを考慮しながらまずは顧客のニーズを満たすよい製品・サービスを開発します。

Price（プライス）

Priceは価格戦略を立てるときに重要なポイントは、まず製品を提供するのにかかるコストです。

一方で次に重要なポイントは、顧客にとっての製品の価値です。

顧客が適正と認める価値を超える価格で売ることができません。顧客はどの程度の金額を妥当と感じるのかリサーチなどを通して見極めていきましょう。

最後に競合の価格も重要なポイントです。差別化されていない製品である程度の競争がある場合は競合製品の価格を踏まえて価格設定することが多くあります。自社と競合との力関係とともに冷静に把握する必要があります。

以上の3つに注意しながら定性的なデータを用いて分析し適切な価格を設定します。

Place（プレイス）

Placeは製品を顧客に届ける方法のことですが、マーケティング用語では流通チャネルと呼びます。

まず考慮すべきポイントは、販売する場所です。例えば、デパートで店頭販売を行うのか、通信販売サイトを利用するのか、販売する場所を製品特性に合わせて選びます。

次に重要なポイントは、チャネルの長さ・幅です。お店に直接売るのか、間に業者を挟むのか、顧客に製品が届くまでの段階をチャネルの長さといいます。チャネルが長いと中間マージンが増え利益は減ります。では、短い方が良いかというと、価格が安い製品はチャネルを長くして業者に依頼した方が効率が良い場合もあります。

また販売をお願いする業者の数をチャネルの幅と呼びます。販売機会を増やそうと多くの業者と取引する場合もあれば、ブランド価値を保つために特定の業者に販売委託する場合もあります。自社の製品に適したチャネルの長さや幅を考えることが重要です。

最後に重要なポイントは実際に販売する人の動機付けです。流通チャネル戦略は人が多く関与する領域です。実際に販売してくれる人にしっかり売ろうと思ってもらえる仕掛けが重要です。

いくら良い製品を作っても顧客に届かなければ売り上げは上がりません。製品の入手しやすさを高めて顧客が受け取る価値を最大化させる心がけが大切です。

Promotion（プロモーション）

Promotionは顧客とのコミニケーション戦略です。製品を買ってもらうためには、まず製品を知ってもらうことが必要です。そのために広告、セールスプロモーション、人的販売、パブリシティ、口コミのバランスを考えます。これは商材の特長などによっても変わってきます。

次に伝えるという行為の中でも最も重要である広告について考えていきます。

まず重要なポイントは、顧客に伝える内容です。製品の数の魅力の中から何を顧客に伝えるべきか顧客に抱いてもらいたい自社のイメージを踏まえて選びます。

次に重要なポイントは、伝える媒体です。

テレビコマーシャルなど、媒体の種類によって情報を伝えられる顧客層が変わります。
また最近はウェブ広告が一般的になっていますが、属性を選んで広告を出せる、顧客の反応がすぐにわかるというメリットがある反面、多くの顧客の中で生まれやすいなどデメリットもあります。伝えたい相手と内容に合わせて媒体を選ぶことが重要です。

顧客との戦略的なコミニケーションで自社製品を購入してもらいます。

マーケティングミックスについてまとめてみましょう。

• Product・製品戦略顧客のニーズを満たす良い製品を作ることが大切です。
• Price・価格戦略、コスト、顧客、競合を考慮し適切な価格を設定しましょう。
• Place・流通チャネル戦略、製品を顧客の手に届ける適切な流通チャネルを作ることが大切です。
• Promotion・顧客とのコミュニケーション戦略です。製品を知って買いたいと思ってもらうために適切な伝える内容と媒体を選びましょう。

これらの施策は、バラバラに行うのではなくお互いに整合が取れていること、顧客に抱いてもらいたいイメージと一致していることが重要です。

抜け漏れはないかのイメージとずれていないかは、常に確認が必要です。また、マーケティングミックスはプロモーションのトレンドとブランドを意識して取り組むことを心がけることも大切です。